こんにちは。びたみんしーただです。
今朝NVDAの決算がプレスされましたね。今期の決算は波乱が多いような気がします。特にGPUなどの半導体市場は供給する市場が不振であると引きずられて業績が振るわなくなります。そんなこんなで僕も保有率が相当高いので、ポジショニングをもう一度考える機会とするのが良いでしょう。
NVDA 第2Q四半期決算 概要
では、今回の決算内容です。
全体概要
- 売上高:31.2億ドル(予想からー0.1億ドル)
- EPS:1.94ドル(予想から+0.10ドル)
- 売上成長率:前年同期比+40.0%
以下、次期決算ガイダンス
- 売上高 :31.9~33.2億ドル(予想から-1.5億ドル~-0.2億ドル)
- 営業利益 :1.99ドル(予想から-0.14ドル~+0.03ドル)
続いて財務状況です。
財務状況を見るに、前Qと比較して落ち込んでいるのが目立ちますが、前Q比較は季節感などもありますので、あまり参考にしないほうが良いです。まぁ高いに越したことはないですがということですがね。但し、前年同期比を見るに問題は見当たりません。粗利益も改善されていますので、収入効率の改善ということになります。
個別事業推移概要
続いて、事業別の売上推移を見てみます。
- Gaming:前年同期比+52%
- Professional Visualization:前年同期比+20%
- Datacenter:前年同期比+83%
- Automotive:前年同期比+11%
- OEM and IP:前年同期比ー54%
決算所感
全体概要について
僕は朝、寝ぼけながら決算速報を見たわけですが、最初は愕然としてこんなツイートまでしていました。
とりあえずnvdaのポジションは少し外そう
— びたみんしーただ (@Ctada2) 2018年8月16日
速報を見るには、かなりがっかりした印象でした。そのぐらい表面的には悪い決算に見えました。
個別事業について
今回の決算、特に注目すべきは個別事業の推移です。
- Gaming:前年同期比+52%
- Professional Visualization:前年同期比+20%
- Datacenter:前年同期比+83%
- Automotive:前年同期比+11%
- OEM and IP:前年同期比ー54%
特筆する点を如何に示します。
- Gamingを主とする舵取りを変更したかに思えたが、今回の決算では伸びている
- データセンターの伸び率が最も大きく需要があることが伺える
- 仮想通貨のマイニング市場からの撤退が明確化
Gaming部門が好調
やはりここは切っても切り離せないようです。ゲーミングを縮小してデータセンターや自動運転に舵を切るかと思いきや、ゲーミングが伸びてきています。まぁ他の2つも伸びてはいますが・・・。しかし、データセンターもFPGAが適当であるかと思われる記事も出てきているので、GPUの需要がどこまで続くのかという疑念も多少あります。
FPGAに関してはAmazonやMicrosoftが注目しておりIntelが製造の重役を担っています。このため、FPGAの優位性がどこかで示されればGPUに置き換わる可能性もあり油断できません。ただ、若干視点が違いますのですべてがということにはならなそうですけどね。
つまるとこと、データセンター部門ではFPGAとGPUは競合になる可能性は高いですが、少なくともGamingはGPUで十分ですので競合の可能性は低いと見えます。そういう意味ではGaming部門へ再度舵を取ることは先見としては間違っていないでしょう。
データセンターが好調
競合が強そうなデータセンターですが、今決算では需要が伸び好調です。現在世界で最も優れているスパコンはNVDAが提供する「Summit」です。また、上位20種類の中で17種はNVDA製品となっています。しばらくは好調であることは間違いないですが、1位であるかどうかが問題です。今後の動向に注視しましょう。
仮想通貨のマイニング市場からの撤退が明確化
今回大きく下げた仮想通貨のマイニング関連の事業がー54%となりました。
うわ! NVDAは仮想通貨マイニング向けGPU売上高1億ドルを見込んでいたが実際には1800万ドル。来期以降はゼロを想定。 https://t.co/hzyID7QQNo
— 広瀬隆雄 (@hirosetakao) 2018年8月16日
1億ドルの見込みが1800万ドルで来期以降はゼロを想定とのことです。これは仮想通貨市場に対する見切りをつけたと言わざるを得ません。今後はマイニングに特化する事業は相当抑えていくのでしょう。
この背景にはここ数週間のうちに仮想通貨市場がだいぶ冷え込んできていることが挙げられます。
チャートを見る中でも下落相場になってきていることがわかります。とは言えボラリティの高い市場ですので、一概には言えませんが、この1か月で見ると相場としては下げです。実際、法定通貨の代替えになるかどうかという議論はかなり難しいとの観測が出ていますし、ETF上場もまだまだ越えられない壁があるとのことです。
そういう意味ではマイニングの需要も少なくなります。また、マイニングはASICが適当であるとされている中それに対応しなかったことも需要を減少させた要因だと思います。とは言え、結局市場がこのような状況では結果論的に撤退しても問題ないとも見えます。
ポートフォリオの組み替えについて
これらの情報を加味するに、僕は次回決算までホールドすることと決めました。本格的に撤退するサインはやはりデータセンター事業の衰退した時です。やはり現在これほど好調であるにもかかわらず今回の決算が振るわなかったのは仮想通貨のマイニング市場からの撤退です。予想をはるかに超えてマイナスであったということですね。他を見れば好調が確認できました。
時間外で売りを出さなくてよかった・・・笑
また、先日ポストしたレイトレの件もあり、Gamingはこれからも伸びてくるように思えます。Gamingを縮小せず若干の軌道修正をしていけば今後計算できる需要があるということでしょうか。楽しみですね。
ただ、技術的革新が株価上昇に寄与するとは限りません。当然業績がものをいうわけで、またグロース株ですので織り込み具合によっては大幅な下げを食らう可能性があります。注視していきましょう。
自動運転分野については特筆しませんでしたが現在はGPU優位とされていますが、アノ渦中のTeslaがGPUを超えるFPGAを製作可能となったと発表するなど雲行きは怪しいところがあります。但し、現時点ではGPU優位ですし演算能力にも長けています。これも売却タイミングを伺うための重要なファクターとなります。注視しましょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか?なんか今回の決算はどこもかしこも安心できる内容じゃないですね・・・。こうして記事を書いている間にも自分の判断が正しいのかどうなのかという自問自答を繰り返しています。まぁでもほったらかしにせずこうやって考えることを辞めない限りは逃げ遅れないための勉強です。思考停止が一番最悪です。
9月までには高配当株の購入を決めていますが、まだできていません。こういったグロースが伸び悩むと早くPFの再編を終わらせなきゃなという危機感があります。早いところ検討を終わらせるようにします。
お付き合いいただきありがとうございました。
コメントを残す