〔米国株〕Amazon.com 2018Q4・通期決算発表 ”成長率鈍化”はFANGに最も響く不安材料なのか

こんにちは。びたみんしーただです。

今回は、日本時間の2019/2/1朝に発表されたAmazon.com[AMZN]の2018Q4の決算状況について解説していこうと思います。

はじめに

今朝発表されたAmazonの決算報告書ですが、みなさんはどのような感想を持ったでしょうか?私も朝早くに起きてPCとツイッターを睨めっこしながら下落等に対応できるように構えていました。現在のチャートを見てみましょう。

発表が朝6:00でしたが、その後7時半くらいまで観察して出勤準備をしていたらあれよあれよと下げ、現在は1630ドル付近でヨコヨコの状態です。正直なところ、1700ドルを切るようなら売りたかったのですが、逆指値設定ができない分、タイミングを逃してしまい、少しへこんでいます。

ですが、決算を見た瞬間は少し胸をなでおろしていたのも事実です。


Amazon 2019Q4 決算概要

では、そんなAmazonの今期の決算概要を見ていきましょう。

  • 売上高:724億ドル(予想から+5.1億ドル
  • EPS:5.07ドル(予想から+0.4ドル

以下、次期決算ガイダンス

  •  売上高 :560~600億ドル(予想から-50.4憶ドル~-10.4憶ドル
  •  営業利益 :23~33億ドル(予想から-7憶ドル~+3億ドル

以下、注視項目

  • クリスマスセールが過去最高の売り上げを記録
  • ガイダンスの売上高の下限値が-50.4億ドルと大きく下げた見積もり額
  • 売上成長率が+19.2%(前年同期時は+40%弱)であり、成長鈍化が著しい
  • AWSが前年同期比で+45%の伸び率となった
  • 実店舗「ホールフーズ」で前年同期比-3%の赤字が計上された

Amazon 2018 通期決算概要

同時に総括された通期決算の概要を見ていきましょう。

  • 純売上高:2,239億ドル(前年比+30%)※)2017年次報告書では+31%
  • 営業利益:124億ドル(前年比+83億ドル)※)2017年次報告書ではー2%
  • EPS:20.14ドル(予想から+13.9ドル
  • フリーキャッシュフロー:11,614憶ドル(前年比+251%

以下、注視項目

  • フリーキャッシュフローが大幅に増加している。つまり経営状態の安泰を示すとともに、設備投資等や戦略的事業展開がしやすい環境にある。
  • 四半期決算での売上成長率は鈍化してきているが通期で見るとほぼ同等である。
  • 営業利益は昨年次からは大幅に改善されている。
  • Amazonで働く労働者の最低賃金を上げることを決定した。
  • 具体的人数は非公開だが、世界中で何千万もの顧客がPrime会員のトライアルや加入を行った。
  • Alexa本体やデバイスの売り上げが好調である。
  • AWSにおいて2つのカスタムチップを発表した。

ちなみに、決算の概要原本は以下の公式HPからご覧になれます。

Amazonの2018Q4と通期決算情報はこちらをクリック

決算所感

感覚として、過去最高益と言う言葉の響きから、市場はプラスに捉えるかと思いました。しかしながら、ガイダンスが悪化したことを嫌気して時間外で大きく下げています。これまでも同様の決算を出してきたAmazonですが、ここ最近は利益が計上されたことからその利益に注目が集まりつつあります。

以前、成毛さんの著書(下記で紹介)を見た感想記事の中にも書きましたが、AWSがAmazonの出す利益の大半を生み出しているのは変わりないようですね。小売関係も引き続き好調でホリデイシーズンの売上は過去最高のものとなりました。

しかし、四半期ごとの成長鈍化と通年の成長率には比較的ギャップがあります。これは季節的なものもあるかと思いますし、前年のQ3が不調であり、Q4が好調であった場合、大きく成長率が見えますので、ギャップが出る可能性があります。Q4は毎回クリスマス商戦なども含まれますので好調になりやすい傾向にある思います。

また、懸念される実店舗での売り上げが伸び悩んでいることですが、決算報告書内ではホールフーズが前年同期比で-3%は少しいただけないものとなっています。しかしカレンダー調整で前年と同期間で確認するとその伸び率は+6%との情報もあります。


と言うことは、基本的にはAmazonの事業で成長しなかった部門は殆どないことになり、実績としては文句なしのラインに立っていると思われます。四半期で見ても通年で見ても企業が着実に大きくっていること、特に通期決算が売上成長率+30%と昨年度と同水準であることが確認されたのは非常に重要なことです。

事業を行うにあたって、スタートアップからしばらくは波に乗ると鼠算式に業績が好調になることは想像できます。しかし、ある程度成熟した事業となってきたり、特にAmazonの小売りのような利用人数に影響されるような事業はいずれ頭打ちとなります。しかも、売上高がかなり大きな額になると、成長率に換算したときに、同じ成長率を保持するのは難しくなります。なぜなら、売る商品の単価は変わらないからです。10円の30%と10000円の30%では同じ30%でもハードルが違います。しかも消費者増加率はある程度で頭打ちになりますので、これを考慮して考えなければなりません。

そういう意味では、Prime会員数はこの頭打ちの状態をかなり正確に算出できるシステムであると僕は考えています。Prime会員以外が買い物する額と言うのは誤差の範囲内です。このため、おそらく売り上げの成長率の鈍化傾向にあるのは相対的に利用人数のこれ以上の増加が鈍ってきていることが挙げられると思います。

そんな中で+30%の成長率を通期で提示したAmazonはやはりすごい企業であることは間違いありませんね。

FANGの致命傷はガイダンスから

では、なぜこれほどまでに売られたのでしょうか?

やはり、ガイダンスの悪化です。実態の決算内容だけ見ると100点満点ですが、株価とは未来を織り込みますので、実績は100点であることが前提です。問題はそのガイダンスをどうするかだと思います。

前年時はPrime会員数が1億人突破したなどの具体的な数字を挙げてきていましたが、今期はありませんでした。これはAppleのiPhone生産台数を非公表にしたのと同様に、それが株価のエビデンスとして利用されるのを嫌った可能性があります。

つまり、これまでのように二次曲線的に増えているということはないと考えるのが妥当だと思います。また、この会員数+増加率である程度小売りの売上高を算出する方法などを取っている場合、会員数の増加が鈍化している可能性が高いと思われますので、ガイダンスが引き下げられるのは当然と言えば当然です。というか後々大きく外れる方が株主としては痛手となります。

しかし、FANGに代表されるこれらの銘柄は、その『成長力』に値段がつけられています。実質Amazonは配当や利益を出していないものですから、PERで測れるものではありませんが、現在は300倍台と見たことのない数字になっています。利益を計上したとしても適正な株価収益率であるとは言えないでしょう。当然割高の銘柄です。

ガイダンスは成長力の目算を示す指標となりますので、成長力に値段が付くこれらの銘柄は『ガイダンスこそが真の通信簿』なのです。言わば実績は、ガイダンスが上振れした際の付帯要素ぐらいにしかならないのですね。

Amazonに厳しすぎる株主

とは言え、大引けからカウントするとー5%以上も下落することとなったAmazonを見るのは少し不憫だったりします。実際はもう少し褒められてもいい決算だと思いますし、通期で見たら前年と同等ぐらいの成長率を見せたわけですからもう少し評価されても良いかと思います。

Amazonはその他の銘柄と違って少し背負うものが大きいような気がします。リーマンショック時のマイクロソフトやITバブル時のIBMの二の舞になるなよ。というメッセージが聞こえてきていますね。これは重い十字架です。そのぐらいAmazonに大きな期待を寄せる株主がいて、その人数もかなりの人数であることが伺えます。

ただ、これを現実として受け止めるのは重要です。ポジショントークで銘柄を信頼するのも重要ですが、第三者視点で俯瞰的にみるのも重要です。

僕は今回の決算後の動きなどを見て一抹の不安を覚えました。実は決算発表4,5分前は1800ドルに届くかというような上昇を見せていました。ハッキリ言って異常事態です。そしてそこから100ドル以上の下落となっているわけですので、かなりボラリティが高く保有する株主に信頼のおけない銘柄となりつつあります。

以上のことから、次の決算前に同様の動きをするようであれば、決算直前に一度処分するのも手かなと思っています。銘柄に未練など残しているとNVIDIAの二の舞になりますからね。特に今年からはそういった慎重なトレードをしていきたいと思います。

おわりに

いかがでしたでしょうか?

朝からずっとAmazonのことを考えていました。期待を背負うと市場の反応は思わぬ方向に進んだりもするんですね。ただ、やはりこの企業はすごいですね。成長率が通年で同レベルを確保したのは今考えると正直信じられないような企業努力です。

いつまで持つかはわかりませんが・・・これからも応援していきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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