こんにちは。びたみんしーただです。
今回は、先日の決算発表でも堅調さを示していたAWS(Amazon Web Services)がアメリカ国防総省のデータ管理に利用されるというニュースがありましたのでその内容についてポストします。
※)また今回も僕の専門分野ではないので直感的概略ポストとなりますが、お付き合いください。
目次
アメリカ国防総省のデータ管理計画『JEDI』
今回のメインテーマである”国防総省のデータ管理事業“ですが、なんと名前が『ジェダイ』なんです。・・・ジェダイ!なんかすごい最前線のにおいがプンプンしますね!
Joint Enterprise Defense Infrastructure = JEDI = 共同防衛インフラ(基盤)
こんなところでしょうか?言葉だけじゃわかりにくいですが、内容としては”国防総省にあるデータをクラウド管理に移行するためのシステムを構築“すると言ったところです。
実際、米国はわかりませんが、日本の官庁や役所は、未だに電子データ化できてない資料や書類がたくさんあります。僕の経験上、県庁はもとより国交省なんかも電子データ化は全く進んでいません。というか未だに成果品として紙媒体を要求してくる担当者もいます。本当に遅いなと言わざるを得ません。
話がそれましたが、そんな感じでアメリカ国防総省も情報や資料の管理を「ワンステップ勧めるよ」と言うことなのでしょう。これらのデータ管理を可能とするクラウド事業を行っている企業を”公募“したわけです。
Amazonが参入に有利とされる理由
今回のこの公募を受けクラウド事業を行っている各社が目を血走らせて食いつくかと思われました。しかし、思った以上に閑散としています。理由としては”Amazonありき“の公募内容だということです。特筆する項目は以下の通りです。
- クラウド事業の年間収益20億ドル以上
- データセンター間の距離150マイル以下
- RAM32GB以上
クラウド事業年間収益20億ドル以上
クラウド事業の年間収益が20億ドル以上・・・日本円で2200億円です。こんな会社数えるぐらいしかありませんよね。思い当たるところでいうと、Amazon、Google、Microsoft、IBMと言うところでしょうか。実績という参入障壁は結構高いようですね。
データセンター間の距離150マイル以下
このデータセンター間の距離について、これがまさに”出来レース“と言われる部分その1です。これを現在クリアしているのはAmazonのみとされています。
しかし、これについては言うなればGoogleやMicrosoftが拠点を増やせばいいという議論があるかと思います。ただ、この業務のためだけにデータセンターを増やすのはいかがなものかと思います。1つぐらい増やすだけであればPayできるのかもしれませんが・・・この辺の戦略は難しいところがありますね。
RAM32GB以上
このRAMの制限についてもAmazonのみが現在クリアできていると言われています。”出来レース”項目その2ですね。ただし、”発表された段階では“ですが今後の応募締め切りまでにこれらの条件に他社がアジャストしてくると優位性は全くなくなります。但し、これも設備投資がそれなりに掛かるわけで費用対効果をそれぞれの企業が見定めることとなりそうですね。
『JEDI』参入のメリット
では、ジェダイへ参入するメリットはどこにあるのでしょうか?(ジェダイって響きがいいですねw)
膨大な契約金
この公募ですが、落札企業は契約金として国家から100億ドルを受け取り実施します。日本の競争入札では実際80%程度で落札されることが多いですが、それでも80億ドルです。
どうやらこの80億ドルというのは政府機関から受注する事業の最大規模にあたるそうです。確かにこんなでかい公共事業ってのは聞いたことがないですよね。
保守契約
この保守契約については情報が出てないので不明ではありますが、こういったサーバー管理などは定期的な保守点検やメンテナンスを要しますよね。その度に工事や機材交換などが行われるとしたら、この事業は100億ドル以上の事業ということになります。
また、その契約期間についてですが、日本のみずほ銀行を代表するように、かなり前に導入したIBMのサーバーを未だにツギハギで使っているそうです。システム障害が多いのはこれに起因するところが多いと聞いています。まぁこの例はやりすぎの例なのかもしれませんが、特に公共機関、政府直轄機関などが、このような事業を数年でポンポン出すとは思えないわけです。
つまり、導入を決定すればしばらくはその企業に支出しながら長らく使っていくことを前提とすると考えられます。もしそういうことになれば、ある程度の収益を企業側は計算できることになりますので、企業としての安定性は増すでしょう。
AWSの行く先
僕が保有している銘柄に関して、またしても驚きのニュースでした。AWSは日本国内の企業にも大変親しまれており、僕も体感としてユーザーが褒めたたえているのを感じています。僕の勤める会社ではそういったITインフラについてあまり強くはないのですが、もし導入の予兆があれば、当然AWSを一度検討してみるよう進言するつもりです。そのぐらい評判が良いのです。
振り返れば謎に満ちています。ただのネット本屋がクラウド事業なんて思いもしませんでした。
『さっすがAmazon!俺たちにできないことを平然とやってのける!そこにシビれる憧れるぅ!』
だがしかし、検索エンジン会社やハード屋といった従来のITのレールから外れた方向から参入しているからこその強みがAWSにはあるのでしょう。
それは小売店としてユーザーとかかわってきたAmazonならではのサービスに対する考え方なのかもしれませんね。
おわりに
いかがでしたでしょうか?僕も社会インフラに関する仕事をしている身として、100億ドルはぶっ飛びすぎの価格だと思います。当然企業が大きくなればなるほど、こういった受注は毛ほどのものにしかならないかもしれませんがBetter than nothingです。特に公共事業は理由があれば増工などのシステムもあるはずなので、そういった点も考えればいい利益獲得源になるかと思います。
あー。。こんな事業の設計してみてぇ・・・。
お付き合いいただきありがとうございました。
コメントを残す