こんにちは。びたみんしーただです。今回は僕も投資するAI技術を持つ会社、特に国内企業に対しての所感をポストしていきたいと思います。
目次
はじめに
AI銘柄と言えば代表的なものは何を思い浮かべるでしょうか?僕は、Nvidia、Intel、Amazon、Google、Facebook、Oracle、Microsoft、IBMこのあたりでしょうか?大体思い浮かぶところは似たようなところと思いますが、これらは大きく分けてジャンルに種類あります。
- プラットフォーマー(要衝ネットワーク)
- ハードウェア
- サービス(価値・製品開発・ソフトウェア)
- ソース提供(権利)
大きくはこの4つに分類されると思います。つまりAI銘柄と一重に考えるのは実はナンセンスなのです。
これまでも当ブログにてクラウドサービスを提供する企業について紹介しました。
分類できないからこそ見極めが大事
このようにAI銘柄を分割して考えると、闇雲に投資するのは危険であると気づきます。なぜならば、これらの種類の違いがハッキリと企業規模に反映されているからです。
では、これらのジャンルに企業規模の優劣をつけるとどうなるのでしょうか?
- プラットフォーマー(要衝ネットワーク)
- ハードウェア(基盤開発・販売)
- サービス(製品価値・ソフトウェア)
- ソース提供(権利)
このような順になります。しかも2と3の間は非常に高い壁があります。また1は3を兼ねている場合がほとんどです。プラットフォーマーがそのままソフトウェアを提供してしまっているとサービスのみで戦おうという企業は無謀にすら思えます。
このように、投資をする観点からするとその銘柄がただ単にAI銘柄ではなく、その中でも、どの位置に位置付けられるのかを見極めることは非常に肝要なのです。
日本の”AI銘柄”は投資に値しない
では、本題の国内株式市場におけるAI銘柄について考えてみましょう。
国内のAI企業
まずは国内のAI銘柄って何を思い浮かべますか?僕は正直あまりいい答えが思い浮かびません。一応、業務上知っているところが何社かあります。それを挙げていくとソフトバンク、NTTデータ、モルフォ、ブレインパッド、セック、富士通、NECこんなところでしょうか?この中でピンとくるのはソフトバンク、富士通、NECあたりと答える人がほとんどだと思います。では、この3社は前章の種類のどこに位置付けられるのでしょうか?
- ソフトバンク⇒プラットフォーマー(一応)
- 富士通⇒サービス
- NEC⇒サービス
こんな感じに分類されます。
実は国内企業のほとんどはサービスに分類されます。提携企業や顧客と契約しニーズに合ったソフトウェアを開発するか、汎用的ソフトウェアを開発して不特定多数に販売するかがメインとなります。
ソフトバンクに関しては一応プラットフォーマーとしましたが、ネットワークを提供しているという意味合いだけにおいて当てはまるのであって、逆にそれに付随するサービスの代表がPepper君という何ともお粗末な感じになっています。
米国のAI企業
ちなみに、世界を代表するAI企業を分類するとこんな感じです。
- プラットフォーマー:Amazon、Google、Microsoft、IBM、Facebook
- ハードウェア:Intel、AMD、Nvidia
- サービス:Amazon、Google、Microsoft、IBM、Facebook
前章で記した通り、米国市場のAI銘柄はプラットフォーマー(ネットワーク構築・提供)としてサービスの提供も行っています。お気づきかと思いますが、最たるものがクラウド事業です。このクラウド事業の最大の利点は個人情報や企業情報をバックデータとして保有しているためニーズ調査等で発生するフェイズを一部スキップすることが可能となります。さらに、対面や打ち合わせなどで現れない潜在的なニーズを汲み取ることもおそらく可能であるため、サービス提供のみの企業に比べると優位性が計り知れません。
国内のAI企業は元を辿れば米国企業に行きつく
でも、すごいソフトウェアを作ったら国内だろうが海外企業だろうが絶対ビッグビジネスになるでしょ!!
あるいはそうかもしれません。しかしながら、そのサービスを生み出すためには失うものが大きすぎる可能性があります。顧客情報や企業情報がない場合はビッグデータを構築するために該当する事業の利用権利を獲得しなければなりません。
日本国内の場合、例えばインフラ管理のデータベースなどは、ほとんどが官公庁の管理下であり、これらは容易に利用権利を獲得できるものではありません。では個人情報を売買しますか?無理ですよね。個人情報保護法の観点からそれは難しいことがわかります。では1から集めるしかない?1から収集で米国のITジャイアント達に敵いますか?30年前ならよかったかもしれませんね。
このように、もう既にプラットフォーマーは新規参入は難しくなってきているのが現状です。それに国内のIoT化を推進する企業のほとんどはもう既にAWSやAZUREといった外資系企業のサービスを利用しています。特に接客やIT関連の会社であればなおさらです。アンチAmazonがいてもAZUREやGoogle、逆もまた然り・・・。結局外資をぐるぐる回っている現状なのです。
そして、ハードの問題もあります。例えば単独でライブラリを作成してオープンソースを提供し評価されるpreferred networksはIntelやAMD、NVIDIAが搭載されたサーバーやPCを使ってソフトウェア開発をしているのではないでしょうか?自社開発できる企業規模ではないように思います。
このように既にAI業界と言うのは米国のIT巨人たちによって蹂躙され、耕されたあとなのです。そこに根を張っても逆に土壌に養分にされるようなものです。日本のAI銘柄、AI企業はこのような状態に陥っています。
結局のところ、元を辿れば米国企業の土壌であったというのが大半のオチです。
ソフトウェア開発の壁
それでもいいソフトウェアは生まれてくるはずだ!それが儲けに繋がる!
と思う人もいるかと思います。確かに面白いソフトフェアはあります。
例えばNTTデータの販売しているベイジアンネットワークシステム構築ソフトのBayo Linkです。これはデータ分析対象の関連性や相関を分析することで、入力データに対して解を複数用意しトレンドとなる解を複数個返させるシステムとなっています。レコメンド分析と言う人もいますね。
わかりにくいですか?わかりやすく言うとですね・・・”Amazon”の『これを買った人はこの商品を購入しています』の部分です。便利ですよね。
おわかりいただけましたでしょうか?もう『Amazonの』と例に出している時点でAmazonは実証済です。
このように、ソフトウェアとして製品開発した時点で既に他社が実現しているパターンが多く、既存技術の汎用ソフトウェアにしかなり得ない場合があります。と言うのも、このベイジアンネットワークは、理論自体が1980年の時点で唱えられていたものです。これらが最近になって出てきたように感じるのは、当時はハードの性能が不十分だったためソフトウェアとして成り立たなかっただけなのです。僕はAWSを利用したことがないのでわかりませんが、もしAWSにこれらのレコメンド分析サービスがなかったとしても、近い将来利用できるようになるでしょう。またこの技術もビッグデータなしには豚に真珠、馬の耳に念仏というところです。何の役にも立ちませんが・・・。
ただ、それだけなのです。
まとめ
国内のAI銘柄は仮想通貨レベルの投機
確かに、現時点で国内はAI銘柄について非常に盛り上がりを見せています。それは間違いありません。また、今後衰退していくことも間違いありません。このバッググラウンドと以上までの内容を総合的に判断すると『国内AI銘柄は投機でしかない』と言うのが明確にわかります。
投資とは”成長に託すもの”であるため、”一か八かのギャンブル性”、”勝つか負けるか”の投機とは言葉のニュアンスが違います。そういう意味では仮想通貨の投機に非常に近いものがあるわけです。あなたは”投資”をするのですか?“投機”をするのですか?これは、決して投機が悪ということではなく、もしかして”投資”と思って”投機”をしていませんか?と言うことです。もう一度考えてみましょう!
もし国内で投資をするならAIをうまく活用できそうな企業に投資しよう
僕の場合はNVIDIAなどのハード企業にも投資しているわけですが、一時期はTeslaの株を保有していたことがありました。と言うのも自動運転の導入に非常に積極的であり環境負荷を考えた蓄電池自動車の販売を行おうという事業モデルが気に入ったからです。
ただこれはあくまでもAIを事故防止の観点からソリューションとするサービス提供であるため、これまでに羅列した企業とは根本的に種類が違います。要素技術に対して投資しているわけではないのです。確かに今時点ではTeslaはもうダメな感じがしますが少なくとも1,2年前の時点ではAIを”うまく使って”サービスを提供しようとする企業に見えました。それが投資した動機です。このように、投資するのであればAI自体でサービスを提供する企業ではなく、製品として搭載されることで飛躍的に効率化や利便性が向上するような企業に投資をするのが、今後は良いかもしれませんね。
おわりに
いかがでしたでしょうか?ちなみに、現状国内においてAI業界は既に氷河期へと足を一歩踏み出しています。日経9/30の記事を見るとわかる通り、これはシステム構築側の問題と言うよりはサービスを受ける側の問題です。
日本の主要企業の6割が人工知能(AI)運用に欠かせないデータ活用で課題を抱えていることが分かった。製品やサービスの開発、事業開拓などAIの用途は新たな分野に広がりつつある。だが必要なデータが不足していたり、データ形式が不ぞろいで使えなかったりと、AIの導入に戸惑う事例も多い。欧米を中心に企業のAI活用が急拡大するなか、「動かないAI」が増え続ければ世界競争に出遅れかねない。
引用元:日本経済新聞
このようにデータフォーマットが未だに整理されていない状態でAI導入と言うかなり無謀な現状が垣間見えます。仮にこれが整理されても、その時に国内市場が活発になるどころかプラットフォーマーたちが安くて簡単に分析できるツールを提供していると思われます。僕は国内市場が嫌なわけではないですが、圧倒的に投機に対するアンテナを持ちえない人間だと自戒しています。このため、こういったギャンブル性の強いものにお金をBETするのは難しいなぁと思いました(作文)。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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