〔米国株〕Apple利益警告を発表 今後の株価と市場の動向について

びたみんしーただです。今年もAppleから思わぬ発表がありました。

Apple 次回決算予想の下方修正を発表

日本時間2月18日朝、ハイテク市場を牽引するApple($AAPL)が2020年の第2Q決算の予想を下方修正すると発表しました。

As a result, we do not expect to meet the revenue guidance we provided for the March quarter due to two main factors.

——結果的に、我々は主なつの要因により3月の四半期に提示した収益ガイダンスを満たすことはできません。

引用元:Apple

これは新型コロナウィルス(COVID-19)が中国国内で蔓延していることに起因する売上の減少が予想されるためです。

Appleは自社製品の製造拠点を湖北省よりも外側に持っており、製造に関しては問題がないと踏んでいましたが、想定よりも製造ラインの復旧に時間を要していることを理由に挙げています。また中国政府は国内向けに不要の外出は避けるよう勧告を出しており、感染拡大を防ごうと躍起になっています。この影響で中国国内のApple製品を扱う店舗は営業を休止するなどの対応を行っており、売り上げの減少に直結すると見られています。

株価への影響

では株価への影響はどうなるのでしょうか?

過去の利益警告

Appleが利益警告を出したのはこれが初めてではありません。その事例を参考に見てみましょう。

記憶に新しい2019年1月2日にAppleは利益警告をしました。理由は以下の通りです。

  • iPhoneの売り上げ不振(当時はiPhoneⅩ)
  • 中国市場での売上減少
  • ハンドセット(通話機能付機器)に対する補助金の減額

このように経営における展望に対しての実績が芳しくないという理由で利益警告を出すこととなりました。

これを受け市場は大きく影響を受けました

翌営業日の1月3日には、Appleが前日比-8.8%、Nasdaqは-3%となりました。ベンチマーク自体には大きく影響していないように見えますが、iPhoneの半導体を製造するブロードコム($AVGO)などは軒並み-9%前後の下落が見られ個別銘柄投資家には大きな痛手となりました。

当時、米中貿易摩擦がまさに過渡期で、米国市場は11月頃から下落トレンドに転じていました。また発表の数日前にはブラッククリスマスと呼ばれる暴落が起きていました。そんな中での利益警告だっただけにまさに寝耳に水だったことを覚えています。更に米中貿易摩擦も合意の道筋が見えない状況にあり、市場は総悲観の状態になりました。

このように当時の利益警告は米中貿易摩擦に起因する不買運動なども影響したと見られていました。しかし、この時にAppleはiPhoneの戦略を見直すことを発表していることからも単純な中国市場の不調だけでは片づけられない状況にあったと考えられます。

今回の利益警告による株価への影響

これらを踏まえて話を戻します。

今回の利益警告は、結果的には業績を下げることになるのかもしれませんが、感染症を起因とするごく一時的なものです。Appleの経営ポリシー自体が揺らいだものではありません。このため市場は前回の警告時に比べると比較的反応の薄い結果になると想定されます。しかし多少の株価下落はあると思われますが市場全体に波及するかどうかは判断が難しいところです。確かに多くの企業が中国国内へ進出、現地企業と提携をしていますが、その営業利益が大きく中国に依存していない限りは限定的な影響であると考えられます。

私見としては、もし大きく下げることがあればそれは大きな買い場になるのではないかと考えています。但し、ブラッククリスマス+利益警告のダブルパンチの状況と比較すると市場はそこまで悲観的な状態にはないように見えます。

つまりここが市場の大きな調整局面になるとは言いづらい状況です。このような地政学上のリスクが生じた場合、そのまま市場が調整に入っていくためのきっかけとなる可能性は十分にありますが、貿易摩擦や戦争危機などに比べるとインパクトが薄いため、現時点では大きな下落の心配はないと考えます。

おわりに

いかがでしたでしょうか?

やはり昨年1月に比べるとインパクトが小さいニュースなだけに市場がどう判断するかはあけてみてのお楽しみというところでしょうか。

如何せん米国市場はコロナウィルスの影響をものともせず上昇してきましたので、個人的にはいい冷や水になれば・・・と思っていますが、同意見の方もかなりいらっしゃるようですので期待薄な気がします。

そう悲観ムードにならない限り底は見えないものです。我々はただ淡々と自分の投資を信じて邁進するのみだと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

↓↓クリックしていただけると元気がでます↓↓

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA